今回は保険金額の目安のお話です。
法人向けに保険を提案する時に、節税・退職金財源のための
保険商品活用をすることが多いですが、本来の事業保障向けの
保険に対しては、どのくらいの保険金額を設定するのが適切なのでしょうか。
まず多くの会社は融資を受けて、運営をしています。
融資には長期借入金と短期借入金の二種類があります。
長期借入金は主に設備投資などで使います。
返済原資は利益から返すことになります。
短期借入金は運転資金です。
これは仕入れ商品の金額を支払うタイミングと、売り上げがたつタイミングに
ずれがあるため、そのタイムラグを埋めるための資金です。
よくドラマなどで「売り上げがたったら返せるので、金を貸してください!」
などというセリフが登場するのは、短期借入金のことでしょう。
返済原資は売り上げから返すことになります。
長期と短期の違いで分かる通り
長期は返済額に応じて最終的にゼロになっていきますが
短期は合間を埋める資金のため、定期的に必要になる資金です。
これを保険で補うとすると、長期借入金に対しては収入保障、
短期借入金に対しては定期保険が良いのではないかと思います。
長期借入金に対しての保険金額は、借入金額の1.5倍と言われています。
これは保険金が益金で計上されるため、ぴったりの金額で設定しても
そこから法人税等を支払った結果、不足してしまうからです。
保険の本来の目的である、「事業保障」に対して
見直しの参考意見になれば幸いです。