以前の記事で自社株の評価を下げるのに生命保険が有効と書きました。
具体的にはどういうことか、
株式の評価をする際の大きな要素として
・利益の額
・資産総額
があります。
この二つに影響を与えることによって、株式の評価を下げるというものです。
〇利益を圧縮する
法人で加入した生命保険の保険料は、商品によって全額もしくは半額が損金算入できる
場合があります。
この損金になる生命保険に加入し保険料を支払うことによって利益の額を圧縮することが
出来ます。
ただし、損金になるからとって掛け捨ての保険ですと単なるお金の放出になってしまうので、
損金になりかつ将来解約返戻金が受け取れる保険を活用して、利益の圧縮と退職金等の
準備を同時に行うことが大切です。
〇資産の額を下げる
株の評価を行う際は、会社の資産を「時価評価」します。
生命保険の時価は、その時点の解約返戻金額です。
先ほど、将来解約返戻金のある保険をお勧めしましたが、解約返戻金のある保険の中でも、
契約から数年間は解約返戻金額が低く抑えられている商品があります。
たとえば、契約から5年目の解約返戻金は、支払保険料の30%で、
10年目の解約返戻金は支払保険料の95%という商品があれば、
保険契約から5年目に株式評価を行い、10年目に解約をして退職金原資にする、とった
活用が出来ます。
いずれの方法もスムーズな事業承継に有効な手段ですが、しっかりと制度設計をする
場合にはかなり高度な知識を要します。
顧問税理士や企業保険に長けたコンサルタントへのご相談をお勧めします。
「誰に聞いてよいか分からない」という方は、ぜひ(株)ぶらんけっとへお問い合わせ下さい