中小企業退職金事業という国が運営している事業があります。
昭和34年に国が中小企業のために設けた退職金制度のことです。
仕組みとしてはシンプルで、社員ごとに決めた月額を会社が納め、その社員ごとの加入期間と掛け金額に応じた退職金を支給するといものです。
ただ加入するときは原則として社員全員を加入させなければいけません。
新規加入助成として
掛金月額の半分(上限5,000円)を加入後4か月目~1年目までの間
国が助成金として企業に支払います。
また短時間労働者については、上記の額に加えて特例という形で
上乗せして助成金が支払われます。
また掛け金については、全額損金として取り扱われます。
43か月以上掛金を納付すると、元本以上になりますが
予定運用利回りが1%なので、利殖の効果はあまり望めません。
43か月未満でやめた場合は、元本以下になるため
定着率が悪い中小企業においては、デメリットが目立ってしまいます。
中途退職をした社員の分の掛け金が会社に戻らないという点も気を付ける点です。
ただ国が運営しているため、安全・確実が運営が期待できます。
メリット・デメリットをそれぞれ考えて加入を検討するようにしましょう。